目黒雅叙園(2017年よりホテル雅叙園東京に名称変更)で開催される夏の人気イベント「和のあかり×百段階段」。
実際に行ってみての個人的おすすめポイントや楽しみ方を今回はご紹介したいと思います♪
※写真が全体的に暗いです。見づらい部分もありますがご了承下さい><。
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目黒雅叙園「和のあかり×百段階段」はどんなイベント内容?
1つのモノでも照らされるあかりによって変わる様々な表情、そこから見た人それぞれの心に映し出される景色の色彩をたのしむことが今回のこの和のあかり×百段階段のコンセプト。
百段階段の7つの空間にそれぞれの作家が手掛けたあかりの空間が広がっています。
百段階段ってそもそも何?
そもそも百段階段とはどういうものなのかと言うと、まず「百段階段」は通称です。つまり正式名称ではなくて世間一般において通用している呼び方であるということですね。
目黒雅叙園の3号館にあたり、1935年に建てられたホテル雅叙園東京の中で現存する唯一の木造建築が百段階段です。
目黒雅叙園百段階段は2009年に東京都指定有形文化財(建造物)に指定されています。
指定書を読むと「階段廊下及び便所を含む」とあります。おもしろいw
そしてその便所、実際に見られます!
画像がめちゃくちゃ暗くてホラーみたいですが^^;
手前には「こちらのお手洗いは使用できません。ご見学のみとなります。」と書いてあります。この反対側には男性用便器2つもありました。
この写真じゃ分かりづらいですが(焦)とっても広いトイレ空間なんです~
百段階段は「100段」と呼ばれるくらいなので実際に100段あるんだろうと思うのが普通かと思われますが、実は百段階段は99段で終わっているんです!
なぜ99段なのか?と言うとその理由には諸説あるようですが、どれも言いたいことは「縁起担ぎの為」ということみたいです。
日本では1、3、5…と奇数は縁起の良い数とされていますね。その中でもこれ以上ない大きな数字を2つ重ねて99段となったという説。
②完璧な数字より発展性のある数字にして未完の美学を表現した
完璧な状態は長く続かないという考えから(美人は3日で飽きるっていうのもこれに属するんでしょうか…?)、100という完璧な整った数字からあえてひとつ数字を引いたという説。日本の家屋には人目につかない場所にあえて未完の場所を作るという験担ぎがあったんだそうです。
さてそんな99段ある長~い階段廊下は、ただ階段があるだけではなくてその途中途中にある7つの部屋を繋いでいます。
では実際の百段階段の今回のイベント模様と見どころ、楽しみ方を私の拙い撮影ではありますがお伝えしたいと思います!
和のあかり×百段階段は見所満載
まずですね、雅叙園の正面玄関入ってすぐ左手にある1階受付でチケットを見せてエレベーターで3階に上がるんですが、そのエレベーターが
え、これ乗れるんだよね?展示物じゃないよね?
って一瞬戸惑うって言う。
↑1階の扉と↓3階の扉。デザインが違いますね。
勿論、エレベーターの内装も豪華絢爛。
ビカビカしてます。
で、3階に着いて扉が開くと~
おっきなねぶたがお出迎えしてくれます。
右手に進んでまず靴を脱ぎます。
(靴袋を持参するとちょっとうれしいことが!?詳細はこちらで⇛目黒雅叙園(ホテル雅叙園東京)和のあかり×百段階段の混雑回避方法とお得情報!)
ここにも和のあかり作品が展示してあります。柄がぜんっぜん見えませんが…
和柄行燈 福島哲郎
着物の色柄を生かした行燈(あんどん)作りをされています。写真を撮ってたら、なんとご本人がそばに居たようでちょっとお話を伺いました^^
進路を進むとミュージアムショップがありますが
これは帰りに寄るとして。
ここからいよいよ!百段階段です!
左下に階段の段数が表示してあります。
あっという間に10段。
左手に先程紹介した便所があってw、右手にまず始めの部屋「1.十畝の間」があります。日本画家 荒木十畝の間です。
竹あかり作家 NITTAKE
環境問題である放置竹林をデザイン、アートで解決しながら竹で出来るエンターテイメントの可能性を広げていく活動をされています。
20段を上ったら次にあるのが「2.漁樵の間」。ここの名前は漁樵物語が由来です。
長崎の冬の風物詩、長崎ランタンフェスティバルを表現した空間で、テーマは「竜宮城」。
室内はすべて純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられているとのことで、小さめの部屋というのもあると思いますがこの部屋が一番、あかりを受けてものすごくキラキラした空間になっていると感じました。
この人柱みたいなのがちょこっと怖かったです…
巨大な檜の柱に中国の漁樵問答の一場面の彫刻が施されています。
左手のパネルにガイド番号3とありますが、入り口で500円でガイドの貸し出しもしています。ただこのガイドは、イベントとは関係なく百段階段についてのガイド内容となっています。
30、40、、
廊下の天井には扇の絵が描かれています。
50段とトントン上りましたら
3つ目の部屋「3.草丘の間」。日本画家 礒部草丘の間です。
和傘の産地として有名だった山麓の昔の姿を蘇らせるお祭り、熊本県山麓市の山麓灯籠浪漫・百華百彩。このお祭りより色鮮やかな和傘を出展してもらっての展示となっています。この空間はお香が焚かれているのか?良い香りがしました。
九州の切り絵の頭尾と和傘の鱗を持つ龍が水面に映る様を表現。黒塗りの床を水面に見立てています。切り絵の龍の色が時々変わるのも見どころ。
また水の神である龍と結びつきの強い雷を表現したいけばなが床の間と床脇に展示されています。
一葉式いけ花 家元 粕屋尚弘
天井絵は礒部草丘による四季草花絵、瑞雲に煙る松原の風景が描かれています。
さて再び階段を上っていきますと、
展示物はありますが階段だけの空間が現れます。
右手は壁で行き止まりになっていてこの先に部屋はないみたいなのですが、なぜ階段だけなのか?
理由はいくつかあって、隣の棟につながる廊下があったけれど不要になって取り壊したから、そして別の部屋を増築しようとしていたけれど戦時中に焼失してしまったからということのようです。
目黒雅叙園は戦時中に海軍の病院として使われていたので空襲を免れ現在でも建物が残っています。ただ飛んできた火の粉により本館(1号館)と2号館の一部は消失してしまっているんだそうです。
さて気付けば60段も超えまして、
何やら風鈴の音が聞こえてくる?
現れたのは「4.静水の間」。日本画家 橋本静水の間です。
この左側に「5.星光の間」、日本画家 板倉星光の間があります。
風鈴の先の階段を少し上って。ここは百段階段の段数にはカウントされていません。
4.の間以降の部屋には小さなあかり作品が色々と展示されています。
4.静水の間
山田硝子加工所
岡半
5.星光の間
籠染灯籠 越谷 中野形染工場+ハナブサデザイン
証明作家 弦間康仁
錆和紙作家 伊藤咲穂
和紙を漉く時に金属の鉱物を混ぜるんだそう!次第に錆びていく様を表現に利用し「静けさ」と「無」を軸に制作活動をされている作家さんです。
格天井及び欄間いっぱいに板倉星光の四季草花が描かれています。
70、80、、
そろそろ終わりが近付いてきました。
6つめの部屋、「6.清方の間」。美人画の大家 鏑木清方の間です。
目黒名所風景図 白井権八
の下に展示されたあかり作品たち。
切り絵作家 早川鉄兵
格子建具
四季美人図 娘道成寺
天井絵
山口県柳井市で夏に開催される金魚ちょうちんをモチーフにしたお祭りより。まつり会場を練り歩く金魚ねぶたがこの祭りの最大の見どころ。
90段目からはフルカウントで~
ラスト99段目!
最後は「7.頂上の間」。この部屋の名前は99段目正しく頂上にあるからというのが名前の由来です。
なんでしょうこの…
99段頂上お疲れ様でした!と言われているような空間w
天井画は松岡映丘門下の作品で、三日月と川の流れのように見えるのはサンドアートデュオemullenuett(エミュレヌエット)によるサンドアートパフォーマンス動画が流れています。
テレビCMなどで見かけたことがある人もいるかと思います、サンドアート。参考にemullenuettの公式youtubeを貼っておきますのでよろしければ御覧下さい◎
部屋の隅にアンケート用紙が置いてありました。
実は階段の途中途中にも置いてあったことに下り途中で気が付きました^^;
気が向いた方はぜひ◎
ということで、百段階段制覇です!パチパチ~
99段を一息で上るのはなかなか辛いと思いますが、10段20段でちょこちょこ部屋があって足を止めるので、上るのがめちゃ大変…ってことにはならないと思います^^
下りながら気になった部屋をまた見て行くのもアリ♪
ここまで7つの部屋をご紹介しましたが、実はこれは4つの棟になっています。「1」「2.3」「4.5」「6.7」とそれぞれの部屋が合わさって全部で4棟。だから先程の文化財の指定書に4棟と書いてあるんですね。
7部屋あるのに4棟ってどういうことだろう?と思っていたのですがなるほどです。
目黒雅叙園のミュージアムショップ
さて再び1段目まで戻ってきましたら
最初にスルーしたミュージアムショップを覗いてみましょう~
イベントの作品を商品化して販売していました。
頂上の間に置いてあった座布団も作品の1つだったのですね!座って見る用に単純に用意されたものかと思っていました^^;失礼いたしました
イベント関連グッズ以外にも雅叙園オリジナル商品が色々ありました。
雅叙園の焼印入り箱菓子とか、ホテルって結構どこでもオリジナルカレー売ってますよね。
豪華絢爛なあしらいの長財布などの小物とか、定番のポストカードも。
結婚式場だからご祝儀袋も置いてありますね。もし家に忘れて来てしまったとしても(中身はさて置き)とりあえずは一安心ですね。
子供用グッズもありました。ホテルだから、ですかね。
ミュージアムショップを後にしたら再びエレベーターで1階に降りて、百段階段退館、となります♪
百段階段をイベントじゃない時に見たい場合はどうしたら良い?
目黒雅叙園の百段階段は、文化財保護の観点から普段は一般公開されていません。なので一般人は入って見られないということ。
今回紹介した和のあかりのように企画展示中なら一般人でも入ることが出来ます。が、イベント制作物が展示されているので、百段階段そのものの姿を見たい人には満足いかない部分もあると思います。
そんな人にはこちらがおすすめ!
「美と匠の祭典「百段階段ガイドツアーとお食事」~美食とともに味わう時空を超えた美の殿堂~」
ガイドツアーとホテル雅叙園内の飲食店での食事がセットになったコースチケットを購入すれば本来の百段階段の佇まいを見ることが出来ます!
イヤホンガイドではなくて専任ガイドさんの解説を聞きながら見られるのでより百段階段への理解が深められますね^^
百段階段のイベント時の混雑回避方法と「和のあかり」お得情報はこちらをチェック!
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ホテル雅叙園東京を散策してみての様子もお伝えしています♪
⇛目黒雅叙園(ホテル雅叙園東京)は撮影&見学OK?散策してみました!
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