里芋を調理しようと思って皮を剥いたら、なんだか赤いぽつぽつした模様が出来ていたこと、ありませんか?切ってみたら赤く筋が入っていた、なんてことも。
この赤い部分って、何なのでしょう?
食べても害はないのでしょうか?
里芋の赤い部分って、何?
里芋にできるピンクや赤色の模様や筋は、アントシアニン系の色素です。
アントシアニンはブルーベリーで有名なポリフェノールで、特に眼に良い効果があることで知られています。テレビCMなんかで流れていたりもしますよね。
そのアントシアニンが里芋にも含まれているんです。
実は他にも、茄子の皮や黒豆、紫芋などのあの色もアントシアニンの色素です。何気に身近な色んな植物にアントシアニンは含まれているんですよ。
という訳なので、里芋のあの赤色はポリフェノールですから食べても全く問題はありません。
食べても害はないのですが、しかし赤い部分があるということは鮮度が落ちていたり固くなっていて食べてもあまりおいしくないことが多いです。
また或いは、冷蔵保存をすると低温障害で赤くなることもあります。
これはいわゆる里芋が“風邪を引いた”状態です。
大抵の場合、赤い筋などが入るということは傷んできている証です。
ごく初期の段階なら食べても食味に影響はないのですが、鮮度が落ちるにつれて硬くなったり食感が変わっておいしくなくなっていきます。
赤くなった部分はどれだけ加熱しても軟らかくならずジャリジャリ、ゴリゴリした食感なので、包丁で取り除いた方がおいしく食べられます。
赤くなっても里芋自体は食べられますし捨ててしまうのは勿体無いので、出来るだけ赤い部分をカットして調理すると良いでしょう。
赤い部分を除くと食べるところが殆どなくなってしまうというような状態なら、切り落とさずに赤い部分も薄く切ってお味噌汁などに使えばまだ食べやすくなりますよ。
おいしい里芋の選び方、見分け方
買ってきて暫く時間が経ってしまって赤いぽつぽつや線が出来てしまったのならまだ仕方がないですが、買ってきてすぐに調理したものに赤い部分があったら、ちょっと残念ですよね。
今後そんな里芋には出会わないで済むように、新鮮な里芋の選び方、見分け方をご紹介します。
まず、泥付きの里芋の方が鮮度が保てます。
里芋の保存方法でも紹介していますが、土が里芋の乾燥を防ぐ役割をしてくれるので土が付いていた方が鮮度の落ちは遅いです。
実際に触れるなら皮に適度に湿り気があるものを選びましょう。
おいしい里芋は、ふっくらと丸く太っていて持った時にずっしりとした重みがあります。指で押しても硬いものの方が新鮮です。
見た目に対して軽かったり少し押してみてふかふかと柔らかかったら傷んでいる証拠ですから避けましょう。
古い里芋はカビ臭くなることが多いので、可能ならニオイも嗅いでみてください。
また、乾燥して古くなると表面がひび割れますからひび割れたものも避けます。表面に傷があるとそこから傷んでくるので傷がないものを選びましょう。
里芋の栄養・効用
里芋に出る赤い部分はアントシアニンなので、食味は落ちますが眼に良い成分ですね。
他にも里芋の成分・栄養としては、まずイモ類の中ではカリウムの含有量が一番多いのがサトイモです。
カリウムは塩分であるナトリウムを排泄する役割があるので高血圧予防に効果があります。動脈硬化のリスクとなるコレステロールの生成を抑制する成分も含まれています。
里芋の主成分はでんぷん質なので、加熱すると糊化して消化吸収を助けてくれます。
またサツマイモやジャガイモなどの不溶性食物繊維と違って里芋の食物繊維は水溶性なので、お腹の調子を整えてくれて下痢や便秘に効果があります。
根菜類は身体を温める働きがありますし里芋は他のイモと比べても甘味が少なく意外と低カロリーですから、寒い時期にはぜひ食べたい食材ですね。
里芋の赤い部分の正体と新鮮な里芋の選び方 まとめ
里芋の赤い点々や筋はポリフェノールであるアントシアニンの色ですから、食べても害はありません。
ただし赤い部分が出てきたということは鮮度が落ちてきているということなので食味が劣っている場合が多いです。
可能なら赤い部分は取り除いて調理すると良いでしょう。
また選び方にも気をつけて赤い部分のない新鮮な里芋を選んでくださいね♪
関連記事