糠床の水抜き方法。

野菜は水分を含んでいますから、糠漬けをしていれば糠床に水分が染み出てきます。

多少の水分なら野菜の旨味としてそのまま糠床に混ぜ込んでしまっても問題はありませんが、水分が過剰になるとカビが発生したり腐敗してしまいます。

せっかくの糠床を腐らせないために、今回は糠床の余分な水分の処理の仕方についてご紹介します。

水分を吸い取って捨てる方法
1. 1.ぬか床の水分を吸い取る方法
2. 2.足し糠をして水分を混ぜ込む方法
糠漬けを再開しようとしたら水が出ていた場合の対処法
糠床の水分の処理方法　まとめ

水分を吸い取って捨てる方法

野菜にはたくさんの水分があるので、ぬか漬けに限らず塩分や糖分があれば野菜から水が出てきます。何度も野菜を漬けていると野菜から出た水気でぬか床が水っぽくなります。そのままだと腐敗しやすくなってしまうので１週間に１回程度水分を取り除きましょう。

この処理の方法はには2種類あります。

1.水を吸い取って捨てる
2.糠を足す

1.ぬか床の水分を吸い取る方法

小さめのタッパーで漬けているなら、タッパーを持って糠床ごと傾ければ水を捨てられます。しかし下手をすると糠床ごと落ちてしまうので無理は禁物です。

それが出来ない場合は水分を吸い取って捨てます。布巾やスポンジなどで水分を吸い取りますが、水分を吸い取りやすくするために道具を使って水たまりを作ってあげます。

●茶こし
●ペットボトル
●ザル
●コーヒードリッパー

などなど道具と言っても身近な物で活用できます♪
これらをぬか床に入れてぬか床にへこんだ穴場を作ることでそこに水がたまります。そうしてたまった水をキッチンペーパーや布巾で吸い取りましょう！

▼茶こしバージョン

▼ペットボトルの底を切って適当に穴を開けたもの。ペットボトルの切り口でケガをしないようご注意ください。

▼コーヒードリッパーってこんな風にも活用することができるんです‥！

こういうものがないな～という人は専用のグッズも発売されています☆

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また、同じく吸い取る方法だけれど水をためずに吸い取るやり方もあります。それは糠床の表面にキッチンペーパーや布巾を敷いて置く方法です。

糠床をかき混ぜ野菜を漬け込んだら、糠床の上に固く絞った布巾をピッタリと敷いておくと水分を吸ってくれます。次に糠床を触るときにその布巾をきれいに洗い、また固く絞って敷き直して繰り返し使えます。何枚か用意しておいて交互に使っても良いですね。

布巾の雑菌が心配ならキッチンペーパーにすれば常に清潔です。使い捨てにはなってしまいますが都度新しいものを使用するので気になる人にはキッチンペーパーがおすすめです^^

また煮沸消毒したスポンジを糠床の中に混ぜ込んでおくという方法もあります。この方法だと表面にまだ出てきていない糠床内の余分な水分も吸い取ることが出来ます。
消毒したとは言えスポンジを中に混ぜ込むのはちょっと…と抵抗のある人もいると思うので、気にならなければぜひやってみてください。

水分の中には糠床内の塩分も含まれているので水分を取る度に塩分もいくらか抜いてしまうことになります。そうすると糠床内の塩分濃度が下がって雑菌が繁殖しやすくなったり糠漬けが薄味になるのではと心配になるかもしれませんが、野菜を漬け込む時に野菜に塩もみをしますね。
なのですごく塩分不足になることはありませんから安心して水分を吸い取ってください。

2.足し糠をして水分を混ぜ込む方法

乾燥したぬかを足して全体の水分量を丁度良くする方法もあります。

足し糠をする際は、一度にあまり大量に糠を足すと発酵が遅くなってしまうので一つかみで充分です。足りないようなら都度、少しずつ足して様子をみましょう。
水分には野菜の旨味成分が凝縮されているので吸って捨てるよりも足し糠で水分や酸味を調節した方が糠床がおいしくなるメリットがあります。

あらかじめ足し糠用の糠を作っておくと便利です。
足し糠を冷蔵庫で保管しておいて、水分が出たとき、糠漬けを取り出してかき混ぜるとき、糠床が緩くなったり酸っぱくなったときにそこから糠を足して調整します。そうすることで比較的簡単に糠床をいつも一定の状態に保つことが出来るようになります♪

野菜を漬け込むときに塩もみをするので、足し糠の塩分は通常の糠床よりも薄めにしておくと良いです。

足すばっかりだと糠床の嵩が増えて大変なことになるんじゃ？！と思うかもしれませんが、糠漬けを取り出すときに糠も幾分か取り出しますから必ずしも糠ばかり増えるというわけでもありません。

もしも足し糠の方が多くなってだんだん糠床の嵩が増えてしまうようなら数度に1回は吸い取り方式にして調整するなど工夫しましょう。

▼足しぬかについてはこちらでもご紹介しています◎

糠漬けを再開しようとしたら水が出ていた場合の対処法

旅行や冬の間などしばらく糠床を寝かせていて、糠漬けを再開しようとしたら水が溜まってしまっていた…！なんてことも起こり得ます。

この場合、まずは先述の方法を参考に水を捨てます。そして長い時間水分に触れていたために糠が変色してしまっている可能性が高いです。変色した糠は捨てましょう。

捨てたらその分、足し糠をして全体をしっかりと混ぜます。必要なら捨て漬けをしたり塩を足すなどして糠床の具合を調整してください。

普段から糠の味見をするのもおすすめです。そうすれば糠漬けを食べなくても糠床の変化をすぐに感じ取ることができるようになるので対処も早くできるようになります。

用事などがあってしばらく糠床を寝かせる予定がある場合は、事前に足し糠をしておくことで水分がたまってしまうのを予防できます。
通常の糠床は耳たぶくらい、押し込んだ手の形がくっきり残るくらいのやわらかさですが、暫く寝かせるときはぽろぽろするくらい水分が少ない状態にしてから寝かせるようにすると良いです^^

糠床の水分の処理方法　まとめ

あまり頻繁に糠漬けを作らないなら、きゅうりなど水分が多いものよりもにんじんやキャベツ、潰さなければミニトマトなんかでも水分が出にくいので管理がしやすいです。

便利なアイテムを使って手間を省くことで糠漬け作りが億劫になってしまうのを予防するのも一つの方法です。自分のスタイルに合う方法で取り入れると良いですね。

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