糠床を毎日かき混ぜて手入れをしているにもかかわらず、すっぱいようなアルコールのようなニオイがしてしまうことがあります。
また糠漬けを食べてみるとピリピリしたり、辛味のある野菜じゃないのに辛味を感じるということも。
これらの原因は?どうやって対処したら良い?
糠漬けがすっぱい時の対処法
ぬか漬けが酸っぱくなったりぬか床のニオイが酸っぱくなったら、それは乳酸菌が増えて過剰発酵している状態です。
ぬか漬けの塩味は薄く酸っぱさが強い時は、ぬか床に塩を少しずつ足して調整したり、卵の殻を細かく砕いて加えたりしましょう。乳酸菌の活動を抑え酸を中和してくれます。
塩味は丁度良いのに酸っぱさだけが強く感じる時は、からしを大さじ1杯入れましょう。練りからしでも粉からしでもどちらでも構いません。からしには菌の繁殖を抑える働きがあります。
また卵の殻も酸っぱさを軽減させる効果があります。よく洗って内側の薄い皮を剥ぎ、適当な大きさに潰して混ぜ込みましょう。
それでも酸っぱさが収まらなかったら、糠を半分入れ替えて塩を足しましょう。
塩は出来ればきつめにして常温で保管します。乳酸菌は生き物なので低温下だと動きが鈍化しますから常温で置いて菌の働きを促しましょう。
塩が足りなかったり保管場所の温度が高いと発酵が進みすぎて酸っぱくなることがあります。塩を少なめにしているなら塩を足したり床下や冷蔵庫の野菜室など涼しい場所に保管するようにしましょう。
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糠漬けがピリピリする!?
ぬか漬けで漬けた野菜がピリピリするのは、ぬか床の酵母が過剰発酵していることが原因です。酵母の発酵により炭酸ガスが作られそれが野菜に入り、食べた時にぴりぴりとした舌触りになります。炭酸ガスは体に害はないので食べても問題はありません。
塩分が少ないと酵母の過剰発生が起こりやすくなるので、抑える為には塩を足してよく混ぜましょう。糠漬けを作るのは暫くやめて、床下などの涼しい場所や冷蔵庫の野菜室で1週間ほど保管します。
きゅうり丸ごと1本など大きな野菜を長時間漬ける場合、その周辺の塩分濃度が薄くなってしまって酵母が過剰発酵することがあります。水分量が多い野菜を大きいまま漬ける時は、いつもより塩を多めにしてよく擦り込んでから漬けると良いでしょう。
糠床が辛い!辛味が残ってしまった場合の対処法
大根やカブなど野菜によっては糠床に辛味や苦味が残ってしまう場合があります。
そんな時は塩と糠を足して1週間くらい置きましょう。夏場の暑い時期なら3~4日で充分です。
放置する間は野菜などは漬けない方が良いです。1週間も漬けておくと古漬けになってしまいますからね。代わりに良く洗った野菜のヘタを入れておくと良いです。
もしも放置する間での糠漬けを食べたいのなら、糠床を半分にして、半分ずつ休ませるという風にすると良いでしょう。
乳酸菌は空気がない方がよく増えるので、糠床の調子を整える為には時には糠床をかき混ぜないというのも一つの方法です。乳酸菌が増えれば酸味と旨味も増えるので、辛味は目立たなくなっていきます。
3~4日経って表面に白い膜が張ったら天地を返します。それでもまだ辛いようなら、更に3~4日置きましょう。これを繰り返していけば段々と辛味が薄まっていきます。
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糠漬けがすっぱい、ピリピリする、辛い時の対処法 まとめ
糠漬けは塩加減と温度管理が重要で、結構手間のかかるものです。始めのうちは失敗もします。
何十年物の糠床ならあれこれ手を尽くして復活させたいものですが、まだ1年も経っていないような若い糠床なら、場合によっては思い切って新しく作り変えてしまった方が、手間暇を考えると良かったりします。
何事も経験ですから、いろいろ試行錯誤しながら自分の糠床を育てていきましょう。
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